小さなアイデアが15年のロングセラーを生んだ

背景

組み立て工程でのハンダの飛散がコスト効率を下げていた

基盤メーカーである顧客は外資系自動車メーカーにエアコンのコネクターを納めていた。彼らの悩みは、そのコネクターの組立工程で基板上の高価なチップにハンダが飛散することで不良品が増え、コスト効率が悪化することであった。

顧客リクエスト

ハンダの飛び散りを阻止するコネクターの開発

ハンダの飛び散りから、高価なチップを簡単に守る方法を開発して欲しい。

ソリューションと提案

技術者のひらめきとそれを実現できる技術力

ハンダが基盤に飛び散るのを防ぐにはカバーを付ければいい。だがそのカバーを効率的に付ける手立ては何か。それがソリューションへの鍵であった。ハンダ付けという手作業の工程の中で邪魔をすることなく基盤を保護し、ハンダ付け終了後部品を挿入する際にはスムーズに挿入でき、しかも挿入後は損傷しないことが必須要件。そのためには、カバーが柔軟に動く適度の切れ目の深さが必要であり、計算でも設計でもなく感覚的な判断が求められた。そしてその実用化には、アドバネクスのインサート2回成形という技術が活用された。結果としてこの成功事例が「発想力・提案力」の大切さを示す伝説としてアドバネクススタッフに語り継がれている。

営業担当の声

あれから15年以上も語り継がれる案件に立ち会えたことは、今でも誇りであり、指針となっています。

NCマシンのスペシャリストにお任せください

背景

モデルチェンジまで1ヵ月。困った!適正荷重がみつからない

顧客は自動車向けの樹脂部品メーカー。納期まであと1ヵ月に迫っていたグローブボックスの最適な荷重設定が出来ずに、設計者は焦燥していた。そこでアドバネクスの営業担当とともに実際のグローブボックスを持参して郡山試作センターを訪れた。

顧客リクエスト

速やかにグローブボックスの適正な荷重計算を

重すぎても開かないし、軽すぎても振動で開いてしまう。試作を何度繰り返しても丁度良いグローブボックスの荷重がみつからない。何としても、あと1ヵ月と迫った納期の中で適正荷重を計算したい。

ソリューションと提案

NCマシンのスペシャリストがその場で対応、解決

郡山試作センターにはNCマシンのスペシャリストがいる。事前に送られてきた設計図面をもとに何パターンかの試作品を準備。来訪した顧客との1回目の打ち合わせの場で、NCマルチフォーミングマシンの利点を活かして、標準値を中心に前後1ニュートン単位で荷重調整されたバリエーションサンプルを提示。その場でほぼベストと思われる荷重を提示することができた。それを顧客は、持参した実際のグローブボックスに取り付けて持ち帰り、耐久試験を実施すると見事クリアー。その後、顧客より、工場での取り付けの際に切り口で指を怪我する危険性があるとの指摘があり、新たな設計図が作られたが、加工上難しい点があったため再度図面をアドバネクスより提案し、切り口の形状を改善することなどのトライ&エラーを重ねて、顧客の要望する期間内に無事納品。その後顧客との関係強化に結びついた。

営業担当の声

営業と技術スタッフの連携力で、ネバー ギブ アップ!決して「出来ない」とは言いません。

顧客の常識を覆した設計提案

背景

自動車メーカーでは調達部品のコストダウンが急務であった

顧客は東北地方を拠点とする重電メーカー。きっかけはコストダウン。部品調達の見直しを迫られることになった顧客より見積り依頼があった。指定された製品は、自動車のラジエターモーターに使用する左右類似形状の2個使いの板ばね。それまで類似品を製作依頼していた競合ばねメーカーのコストマネージメント力に限界を感じた末の依頼であった。

顧客リクエスト

高品質とコストダウン

自動車に使用される製品ゆえの高度な品質保証。そして製品単価の低減。

ソリューションと提案

大幅なコストダウンに成功、しかも金型代は従来のおおよそ半分に圧縮

アドバネクスは、それまでの競合他社のプレスマシンによる加工に対抗して、フォーミングマシンによる加工を採用することに決定。フォーミングマシンの利点として①「材料取りの無駄を削減することで材料費を節約できること」②「パーツ交換により、1型で左右類似形状品に対応できるため金型費の圧縮が可能である」という2点から、大幅に製品単価と金型代を低減できることをプレゼンテーションし、資材部による相見積りに勝利。しかしながら顧客にとってフォーミング加工は初めてのこともあり、不安を感じていた。そこで営業担当は技術者を同行し動画や写真を見せながらフォーミングの概略を解説。営業自らもマンガ絵を描いて材料費圧縮の仕組みなどを説明し、理論家肌の顧客技術担当者の信頼を勝ち取る。その後はスムーズに試作段階へと移行、微細な寸法調整などが終了し金型が完成した工程監査のタイミングで、顧客の品質担当者が柏崎工場に来訪、アドバネクスの品質担当者と最終調整をして量産化に至った。初めて工場でフォーミングマシンを目のあたりにした顧客は、設備や管理体制に驚嘆。アドバネクスへの信頼感をより深め、その後の別製品開発も進行中。

営業担当の声

発想力と技術力が両輪となって、お客さまの要望をすべてクリアーできた時の達成感は最高でした。

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